イメージ勝負の世界

1/30天保山のサントリーミュージアムで「ロートレック賛歌 ポスター芸術の魅力」展を観て来ました。さすがサントリー(企業ロゴ変わったらしい)。展示空間が素敵。側面の白壁がすべてあずき色のカーテンで覆われていて、それっぽい間接照明が。にくい演出。ロートレックが描いた19世紀の劇場とまでは言いませんが。そういう楽しませ方をちゃんと分かってる。見せ方がうまい。
そういえば、サントリーミュージアムは建築家ジャン・ヌーベル展以来です。その時もやたらかっこ良かった印象が残っています。図録はとりわけ良い出来でした!こんなに誉めるのは、去年サントリーウーロン茶でiPodが当たったから(ありがとうサントリー!!!→ミュージックライフに大変革。それまでカセットユーザーだったので。)、というわけではありません。
ロートレックは19世紀末に活躍したポスター作家で、作品は31点しかなく38歳で亡くなっている。描いたのは主にムーランルージュなどパリの劇場の宣伝ポスターで、自転車チェーンの広告や雑誌、展覧会のポスターも手掛けている。
構図は人物がメイン。宣伝すべき人物とその名前。そしてタイトル。それだけ。だけ。すごくシンプル。すごく単純。構図が絶妙。
当時の印刷はリトグラフ。石版の多色刷。印刷機も展示してありましたね。色数だけ石版がいるわけだがら、色彩は制限がある。自由なのは線。だからこんなにも自由で伸びやかなで絶妙なラインを見せてくれたのでしょうね。
ポスターってただの紙。大きかろうが小さかろうがぺラっとした一枚の紙。大量に刷られて街角に貼られるものだから、通りがかりの人間にいかにアピールして足を止めてもらうか、イメージを刷り込めるかが勝負の世界。イメージ勝負。ある意味絵画よりシビアかも。時には剥がして盗みたくなるほど素敵なイメージがのっかることもある。実際、ロートレックの時代にもポスターは盗まれたらしい。
ポスターってすばらしい。
今回の図録は中身同じ内容で2タイプ。表紙文字が光沢で小口が白バージョンと文字がマットで小口がピンク色バージョンでした。やるねえ。
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by noart_nolife | 2005-01-31 03:27 | 美術
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