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制限されたの「表現」

10/10(日)神戸アートビレッジセンターにて、大川興業の公演「Show the black」を見て来ました。笑えました。素直に楽しめました。オチにはドキッとしたけど。
終始暗闇で、役者の姿は全く見えません。声しか聞こえないのであとは見る側の想像です。ラジオドラマを聴いてる感覚に近いかな。でも、生っていうのがポイントだけど。朗読ライブとか近いかも。
映画にしてもテーマパークにしても、CGを使ったヴァーチャルリアリティが全盛です。視覚はどんどん刺激されて肥えていく今日この頃、あえて視覚を使わないエンターテイメントは新鮮でしたね。
そう考えると小説ってかなり限定的な「表現」で、それを読むのはとても能動的な行為ですよね。逆に映画は視覚も聴覚も全く受動的で、その対極にあるものなんだって改めて思います。ああ小説が読みたくなってきた!
あと伝統芸能!これも制限付きの「表現」。能、狂言、文楽、歌舞伎。全てを表現するのではなく、一定の制限をかけてそれ以上は見る側に託される。映画が写実絵画であるとするならこれらは抽象絵画。
今こそあえて伝統芸能を見とくべきな気がする。己の感覚をスポイルしないために。
by noart_nolife | 2004-10-11 04:52 | 演劇
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